鎌倉女子大学・鎌倉ビール醸造共同企画ビール第3弾の作製とお披露目 (その2:仕込み開始の立会いからお披露目まで)
前回に引き続き、鎌倉ビール醸造株式会社(以下、鎌倉ビール)と共同で開発したオリジナルビールについて、その概要をお話しします。
第3回ミーティングから待つこと約三週間、商品の最終コンセプトとそれに基づくレシピ、醸造スケジュールが決定したとの連絡が入りました。
【仕込み開始(8月28日)】
当日9時、参加メンバーは鎌倉ビール名越坂ブルワリーハウスに集合しました。学生も麦芽の粉砕やタンクへの麦芽の投入も体験させていただいたのですが、醸造担当の方の手際良い作業に感銘を受けているようでした。その後、会社事務所にてレシピ詳細の説明を受けました。自分たちで何回も議論したビールのイメージが具体的な商品に落とし込まれていることを実感し、学生たちの表情は輝いていました。その後、ろ過釜から絞った一番麦汁を試飲させていただき、1ヶ月後、麦汁がビールになることをイメージしつつ帰途につきました。
<工場見学の集合写真>
<麦芽の粉砕を体験させていただきました>
あとは鎌倉ビールの皆さんとビールの発酵を担う微生物である酵母に任せることになりますが、学生には商品ラベルの作成と商品名の考案という大きな仕事が残っています。
【最終回ミーティング(9月16日)】
参加者全員があらかじめ準備したデザインを持ち寄り、それらを鎌倉ビールの方の助言をもとに微調整するとともに、参加者の合作デザインもその場で作成されました。出来上がったデザインは合計6種、急いで参加者全員での投票でデザインを決定するとともに商品名も募り、最終的なデザインと商品名「大船一杯」が決定したのはお披露目まで二週間を切った9月22日でした。
そして迎えたオクトーバーフェスト鎌倉2025。10月4日、5日の両日とも鎌倉ビールのブースは終始、大盛況でした。学生たちも多くのメンバーが参加し、鎌倉ビールで作ってくださったスタッフTシャツを着用して、お客さんの呼び込みや商品の説明によりイベント、ブースを盛り上げていました。このTシャツは胸もとに「鎌倉女子大学X鎌倉ビール」の文字、背中に「大船一杯」のラベルがそれぞれ配されたものでした。学生も商品開発陣の一員としての誇りを感じていたことと思います。鎌倉ビールの社長さんが即興で学生にアピールの場を作ってくださり、ビールとTシャツをステージ上で宣伝するという思いがけない機会にも恵まれました。ビールの味については、あんずとだいだい由来のフルーティーな爽やかさを控えめながらしっかりとしたコクが支えていて、学生たちのイメージが見事に反映されていることに感心しました。「大船一杯」は2日目の早い時間帯で予定量完売となり、学生も感無量のようでした。
<オクトーバーフェストでの集合写真>
<鎌倉ビールの社長さんのご提案で急遽登壇してビールとTシャツの紹介>
プロジェクト始動からおよそ3ヶ月、期末試験や夏休みを挟み、メンバーによっては校外実習や就職活動などと並行しながら、という慌ただしいスケジュールでした。その努力が、自分たちが企画から関わった商品を目にして味わうだけでなく、多くのお客さんが買って飲む場に立ち会えるということに結実したのだと思います。
【家政学部管理栄養学科】
