授業紹介「学校教育実践演習」第3回
皆さんこんにちは、教育学科1年のくるぶしです。今回は「学校教育実践演習」2日目の様子についてお伝えします。
合宿2日目は、富士山の一部「宝永山」に登りました。バスで途中まで登り、そこから宝永山を目指して歩き始めます。まず、バスを降りて最初に感じたのは気温の低さでした。私たちが宿泊していた国立中央青少年交流の家も標高が高く、9月にしては涼しく感じる場所だったのですが、バスを降りた瞬間、思わず身震いするほどのひんやりとした空気に包まれました。やがて、下から山を這い上がるように雲が押し寄せ、あたり一面が真っ白に。まるで雲の中にいるようで、私たちは大はしゃぎでした。そんな中、教育学科の仲間たちとの登山がいよいよ始まりました。
写真:ふじ
登り始めのうちは、雲があたりを覆っていて景色はほとんど見えませんでした。しかし、すれ違う登山者の方々が「頑張れ!」と声をかけてくださり、その言葉に励まされながら一歩一歩進みました。霧の中を進むこと数十分。時々、雲が切れ、真っ青な空が顔をのぞかせた瞬間には思わず歓声が上がりました。昼食は途中でみんなと腰を下ろして食べたおにぎり。へとへとに疲れた中で疲れ切った体に染み渡るようで、なんと美味しいことか!とても言葉には言い表せません。
写真:ふじ
ついにたどり着いた宝永山の頂上。青空が広がっています。この登山に参加した教育学科の仲間たち全員が登り切ることができたのですが、全員で眺めた頂上からの景色は格別でした。標高2700メートル近くある宝永山の頂上には、なんと蝶や蜘蛛の姿もありました。草木もまばらなこの地で、どのように生きているのかと不思議な気持ちになりました。
登山は登って終わりではありません。私たちは景色を目に焼き付けて、宝永山を下り始めました。下りの道もまた、面白いものでした。ふかふかの砂利道を走るように降りて行きます。砂がクッションになるので、いくら走っても大丈夫です。滑るように進む感覚が楽しく、自然と笑顔がこぼれました。しかし、時おり霧が立ち込めて3メートル先も見えないほどに。慎重に足を運びながら進むと、登山口が近づいたところで一瞬だけ霧が晴れました。そこには、まるで絵本から抜け出したような光景が広がっていました。
写真:くるぶし
どこまでも続く一本道、両脇に緩やかな丘、頭上には澄み切った青空。あちこちに咲く紫の「フジアザミ」が景色を彩ります。その瞬間、私たちは「大きな山を登り切ったのだ」という達成感に包まれました。今回の登山を通して、一人では決して成し遂げられなかったことも、仲間と支え合うことで乗り越えられるのだと実感しました。
次回の「学校教育実践演習」の第4回では、3日目・4日目の活動についてご紹介いたします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【教育学部 教育学科】
