2025年06月10日 (火)

授業紹介「心理学統計法①」

子ども心理学科2年生の必修授業である「心理学統計法①」の授業をご紹介します。授業担当は、辻田匡葵講師です。
心理学では、実験や調査を通して人のこころを研究します。実験や調査によって得られたデータを統計解析することによって、新しく見出したこころの特徴をわかりやすくまとめたり、どのくらい一般化できるのかを推測したりすることができます。心理学統計法①では、表計算ソフト(Microsoft Excel)や統計解析ソフト(IBM SPSS Statistics)を用いて、データを集計し、有意差検定等の統計解析を行う方法を学びます。

20250528_①SPSSを操作する様子.jpeg
SPSSを操作する様子


ただ用意されたデータを分析するだけでは、得られた結果をどのように解釈し、結論づけるのかを十分に学ぶことができません。そのため、この授業では、実際に簡単な実験・調査を授業中に行い、学生自身が参加者となってデータを生成し、得られた結果に基づいてこころの特徴を考察するところまでを実践的に学びます。
例えば、4月にはストループ効果という現象についての実験が行われました。ストループ効果とは、文字の色と文字の意味が食い違っている(例えば赤いフォントで書かれた緑という漢字)と、文字の色の処理に時間がかかってしまうという現象です。授業では、スクリーンに表示されたたくさんの漢字の色を声に出して読み上げ、読み上げにかかった時間を計測するという方法で実験が行われました。単に統計解析を行うのでなく、心理学の興味深い現象に触れながら統計を学ぶことで、知的好奇心を養いながら統計的なものの見方、考え方を習得することができます。

20250528_②ストループ効果実験の様子.jpeg
ストループ効果実験の様子






【児童学部 子ども心理学科】