第74回 日本栄養・食糧学会大会にて、トピックス賞を受賞しました。
第74回 日本栄養・食糧学会大会で、本学管理栄養学科の栄養医科学ゼミナール（伊藤太二准教授ゼミナール）4年生の発表演題が「トピックス賞」を受賞し表彰されました！
受賞演題の概要については、5月26日付で、全国の報道関係者向けにその概要がリリースされています。
受賞演題の概要はこちらをご覧ください。
第74回大会から新たに設けられた「トピックス賞」は、全ての投稿演題中、20演題程度を選抜するもので、話題性や実用性の高い研究成果を広く公開することによって、日本栄養・食糧学会が今後、より一層社会に貢献することを趣旨として、年次大会の一般演題の中から特に話題性の高い研究を表彰するものです。
ゼミ生は、3年生から栄養医科学ゼミナールに所属し、糖尿病とその合併症についての調査研究を行ってテーマを決め、試行錯誤を重ねて研究を行ってきました。
【栄養医科学ゼミナール4年生（写真は、2019年度かながわ発・中高生のためのサイエンスフェアの時のものです）】
トピックス賞受賞演題
発表番号：2N-08p
セッション名：分子栄養学（3）
「インスリン抵抗性特異的な血中分泌型miRNAの網羅的同定と標的遺伝子予測による、糖尿病と合併症の新たな診断マーカーの探索」
本演題は、吉田家政学部長、中谷管理栄養学科長のもと、管理栄養学科教員（伊藤太二准教授、菅原助教、櫻井准教授、大村教授、高橋教授、中谷教授 他）の共同研究の形で、栄養医科学ゼミナールの学生によって行われた研究成果をまとめたものです。
マイクロ（mi）RNAは、様々な遺伝子の発現を一括して抑制する働きをもち、唾液、尿、血液等の体液中にも存在します。特に、血中分泌型miRNAは、癌の診断や治療、予後予測用のマーカーとしても注目されています。miRNAを疾患の診断に用いるメリットは、用いる血液が極めて少量であり、被験者への侵襲度が極めて低い点にあります。
本研究では、miRNAマイクロアレイを用いた網羅的発現解析により、インスリン抵抗性特異的に発現量が変動する血中分泌型miRNAを49種類同定しました。このうち、インスリン抵抗性特異的に発現増加し絶対量も多い13種類のmiRNAに注目して標的遺伝子群をTargetscanとmiRDBで予測した結果、12種類が複数の遺伝子群を一括して発現抑制して、インスリン分泌低下、インスリン抵抗性、小胞体ストレス亢進、動脈硬化発症等と関連があることが明らかになりました。
受賞の詳細に関しては、日本栄養・食糧学会のホームページも、ご覧ください。
日本栄養・食糧学会のホームページはこちらをご覧ください。