2026年06月12日 (金)

鎌倉国際文理中学校・高等学校校長、漆間浩一先生へのインタビュー

皆さんこんにちは。教育学科3年のちりりです。
今回は前年度までの教育学部長であり、今年度から鎌倉国際文理中学校・高等学校の校長を務められている漆間先生にインタビューをさせていただきました。

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写真:インタビューの様子


―本日は宜しくお願い致します。早速ですが、漆間先生のご経歴を教えてください。

漆間(以下敬称略):私は横浜市立中学校の教諭を務め、教育委員会に勤めた後、横浜市立中学校の校長を務め、最後にまた教育委員会に戻りました。その後、大学の教員を務め、現在は鎌倉国際文理中学校・高等学校の校長を務めています。


―ありがとうございます。漆間先生は今年度から中学校・高等学校の校長先生を務められていますが、大学と中学校・高等学校でどのような違いがあると感じますか。

漆間:大学生は教師になるなどの、ある程度決まった夢を持っていますね。ですが、中学生や高校生は、大学生ほど決まった夢を持っているわけではなく、進路などにまだ迷っている様子が見られます。夢が決まっているかどうかというような具体的な理由ではないと思いますが、全体的にやはり大学生は大人だなと感じます。それに比べると中学生や高校生はまだ子どもだなと感じることもありますね。


―漆間先生は公立中学校での校長としてのご経験があるということですが、本学園の中学校・高等学校の校長になって感じた私立学校の魅力について教えてください。

漆間:私立には「建学の精神」というものがありますね。これをとても大事にされているように感じます。それを中学校から高校まで6年間を通じて徐々に培っていくわけです。ずっと前から長い時間をかけて大事にしているところに、歴史があるというように感じます。一方で公立の学校にも大事にしているものがありますが、校長先生が変わると少しずつ雰囲気が変わる感じがします。そこに私立と公立の違いを感じます。ですが、私立と公立を比べても子どもたちは大きく変わらないように思います。


―鎌倉女子大学は幼稚部から大学院まである一貫校ですが、その点ではどのような魅力があるでしょうか。

漆間:それは大学と中学校・高等学校とで連携が取れるということですね。高校生が大学の先生の授業を受けられたり、逆に大学生が高校の先生の授業を受けられたりします。授業以外でも進学にあたって有利な面があります。今年度から「鎌倉国際文理高等学校・中学校」として、男女共学となりました。大学も2029年には共学になりますね。先に共学となった本校の男子が、共学となる大学に進学するという選択肢が増えます。このように、進路の面でも選択の幅が広がるという点が一貫校の魅力ではないでしょうか。


―なるほど、私立学校にはたくさんの魅力があるのですね。私たち教育学部の学生は、教師を目指している人が多いのですが、先生は「教師の魅力」について、どのようにお考えですか。

漆間:教師の魅力はいくつもありますね。その一つは、子どもからエネルギーをもらえることでしょうか。子どもの姿を見ていると、こちらも「頑張ろう。」と前を向くことができます。他にも、教員をしていると嬉しいことがあります。授業をしていて、「分かった」というような納得した顔をする子どもが見られると嬉しいですし、自分の伝えたいことを伝えることもできます。そして、何と言っても教師は人に影響を与えることができると思います。小学校時代から、教師は子ども達に少なからず影響を与えていると思います。影響力を持っていることが教師の魅力だと思います。


―そんな魅力があるこらこそ熱意をもって指導できるのですね。ところで、先生は、昨年度まで私たちにも指導をしてくださっていましたが、どういう人に教師になってほしいとお考えですか。

漆間:教師は子どもと関わる仕事だから、子ども嫌いは困りますね(笑)。子どもが好きという前提で、大事なことはどういう子どもになってほしいか、どういう子どもを育てたいかという目標をしっかり持っていることです。教師は「~すべき」という自分の考えを言いがちな人が多いかもしれません。ですが、子ども達にそれを押し付けるのは良くないです。子どもと接する上で、私は三つのことが大事だと考えています。一つ目は間違いや人と違うことを教師が馬鹿にしないということです。これは共感的人間関係を育むことに繋がります。二つ目はクラスの子に対して、皆がいてくれて先生は嬉しいのだということを伝えることです。子どもに「あなたがいて私は嬉しい」というように伝えることで、子どもの自己肯定感を高めることに繋がります。三つ目は自分のことは自分で決められるという決断をする機会を与えることです。何でも教師の言う通りにするのではなく、自分で判断する機会を与えることで、自己決定力を高めることができます。教師になるとうまくいかないことを何回も経験すると思います。ですが、そこで逃げないでほしいと思います。「七転び八起き」という言葉がありますが、教員は「二転び三起き」くらいで頑張ってほしいです。人間は壁を一度乗り越えるとより成長できるので、うまくいかないことがあっても逃げないで起き上がってほしいと思います。


―最後に、教員を目指す学生へメッセージをお願いします。

漆間:学生のうちに教科の力をつけること、それは勉強するということになりますね。小学校の教師になるなら担当する全教科、中学校・高校の教師になるなら自分の教える専門教科の勉強が必要です。専門的な力をつけることも大事だけれど、それだけではなく、人間的魅力を高めてほしいとも思います。いろいろな場所に行ったり、いろいろなことをしたりと、大いに経験を積んでほしいです。その一つとして、本を読んでほしいです。世界には本を読めない環境にいる人もいます。私たちは幸いなことに本を読める環境にいます。本を読めば、いろいろなことが得られますし、外国に行かずとも世界に行けたような気になることもできますよね。是非、この時期に本を読むことを勧めますね。
そして、私は皆さんに幸せになってほしい、一人一人に幸せな人生を送ってほしいと思っています。


―漆間先生、ありがとうございました。

今回のインタビューを通して、教師の魅力を改めて感じることができ、漆間先生のご経験があるからこそ分かる様々な視点からの考えを伺えて、新たな気づきを得ることができました。今回のインタビューで漆間先生はご自身の経験を交えながら、教師の魅力や働く上で大切なことをお話ししてくださいました。大変なこともあるけれどそれ以上にやりがいがあることに気づき、さらに教師という仕事に興味を惹かれました。自信を持って教師になれるよう、大学生のうちにできることに精一杯取り組みたいと感じました。




【教育学部 教育学科】