2026年05月20日 (水)

鎌倉女子大学初等部部長、大塚俊明先生へのインタビュー

皆さん、こんにちは。教育学科3年のうらこです。
今回は前年度に引き続き、教育学部教育学科の教授であり、鎌倉女子大学初等部長を務めている大塚俊明先生にインタビューをさせていただきました。

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大塚先生にインタビューをしている様子


―本日は宜しくお願い致します。早速ですが大塚先生のご経歴を教えてください。

大塚(以下敬称略):私は21年間横浜市で教員をしていました。そのうち1年間内地留学をして改めて大学で教育を学んだこともありました。その後は7年間教育委員会に勤めてから横浜市の校長を7年間務め、現在は鎌倉女子大学の教員を続けています。昨年度からは、鎌倉女子大学の教員に加えて、鎌倉女子大学初等部の部長も務めています。


―ありがとうございます。大塚先生は公立と私立両方の校長としてのご経歴があるということですが、公立の小学校と私立の小学校の違いはどこにあるとお考えですか。

大塚:いい質問ですね。私立には「建学の精神」があるというのが公立との違いですね。もちろん公立の学校にも学校教育目標がありますが、その目的は「公民」を育てるという部分が大きいです。一方で私立の「建学の精神」は自分なりに解釈すると、向かうべきところが具体的に示されています。だからこそ、様々な教育活動に取り組みやすく、創造的な学校経営ができることが私立の特徴かな。あと、地域があるかないかという部分も大きな違いですね。公立の小学校だと学校の近くに子どもたちは住んでいるけれど、私立だと色々な場所から通学しているから、公立の小学校に比べて地域を活かした学びが難しいですね。社会科小学3年生の単元の「わたしたちのまち」などは、子どもによって自分たちの町がそれぞれ違うから、授業が非常に難しいです。


―そういった場合はどのように授業をされているのですか。

大塚:「わたしたちのまち」の授業では、初等部の周辺や大船が第二の「わたしたちのまち」ということを話して、この地域について学んでいます。


―なるほど。児童の実態に合わせて教材を工夫されているのですね。こういった柔軟な発想ができる教師になるために必要とされる力は、どのようなものだとお考えですか。

大塚:色々言われているけど、やはり「知的好奇心」が一番必要な力ですね。何事に対しても「面白い」と思えるか、これが一番教師にとって大事なことですよ。子どもに探究心をもって学びなさいって言っておいて、教師に知的好奇心がないのでは説得力がないですからね。


―そうすると、教師を目指している鎌倉女子大学の学生に伸ばしてほしい部分も、「知的好奇心」ということになりますか。

大塚:やはり知的好奇心はもっともってほしいと思いますね。鎌倉女子大学は真面目な学生が多いです。ですが、真面目な学生ほど教師になったときに潰れてしまうという話を聞いたことがあります。学生のうちに困難な状況でも潰れない心と一緒に頑張れる仲間を見つけてほしいなと思います。


―非常に大切なことですね。私たちも日々の勉強やテストの準備で行き詰まったときに、友達に相談したり、『一緒に頑張ろう』と声を掛け合ったりしています。ところで、先生はどんなことを学生のうちに経験しておくといいとお考えですか。

大塚:遊ぶと言ったら少し語弊があるけど、いろいろな経験を積んでほしいですね。旅行へ行ったり、コンサートへ行ったり、演劇を見たり。学生は時間があるので、やろうと思えばなんでもできます。自分の大好きなことを見つけてください。あとは、本を読むことも大事ですよ。もしかしたら初等部の児童の方が学生よりも本を読んでいるんじゃないかな(笑)限られた時間を有効に使ってください。


―改めてお聞きしますが、教職の魅力はなんでしょうか。

大塚:色々あるけれども、創造的な仕事だということかな。授業は特に創造的ですね。「この場面で、この写真を見せよう。」などと、計画的に考えて実行する。そして頑張って考えた授業で子どもから「授業がおもしろかった。」と聞けたらすごく嬉しいです。本当に魅力が多い仕事ですよ。


―私たちも、子どもにとって楽しい授業を目指したいと思います。それでは最後に教師を目指す学生へメッセージをお願いします。

大塚:教師は非常に魅力的な仕事です。世間ではブラックだとか言われていますが、そのようなセンセーショナルな言葉に左右されないでほしいと思います。大量の情報の中から、正しい情報を選んで知識にしていくのは自分です。ただ入って来た情報を鵜吞みにしているだけだと、自分がなくなってしまいます。自分の目で見て考える。それを学生の皆さんには大切にしていってほしいです。


―大塚先生、ありがとうございました。


今回のインタビューを通して、教師という仕事の魅力や責任について深く考える機会となりました。また大塚先生が語られた一つひとつのお言葉が、これからの教員を目指していく私たちにとって道しるべになると感じています。



【教育学部 教育学科】