2024年11月01日 (金)

授業紹介「健康栄養カウンセリング演習」

「健康栄養カウンセリング演習」は3年の演習科目です。


この科目は健康診断後の保健指導や病院での栄養指導を想定して、相談者の食に関する課題を解決するために行動科学の理論に基づいた栄養カウンセリングスキルを身につけることを目的としています。


栄養カウンセリングを行う前に、まずは相談者の分析を行います。
事例を読みながら相談者の病状や体調、生活の状況、食に対する考え方、どのような気持ちでいるのかを整理していきます。
特に重要なのが「行動分析」を行うことです。健康を害する食行動がどのように引き起こされているのか、そのきっかけや頻度、感情や環境変化を明らかにしていきます。
そして行動分析結果をもとに、どのように支援していくのか対策案を考え、相談者と一緒に決めていきます。

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【グループで事例整理をしている様子】

事例整理ができたら、栄養カウンセリングのロールプレイ(役割演技)のシナリオを考えます。
相談者に「食生活を変えたい」と思ってもらえるよう、自信を持って食生活改善に取り組めるような働きかけを目指します。

ロールプレイ(針谷先生).jpg
【ロールプレイの様子】

ロールプレイ後には、学生間の相互評価を行います。
今回は「にこやかにしていたか」「相談者と一緒に目標とする行動を考えていたか」など、相談者に安心して気持ちよく栄養カウンセリングを受けてもらう場づくりを重視した項目としました。

この科目を通して、相談者との信頼関係を構築する力やファシリテーション力(グループの活動や会議をスムーズに進める力)の基礎を伸ばします。その後、臨地実習(学外実習)で実際の栄養指導の様子を学び、大学に戻って知識やスキルを統合していきます。

【家政学部 管理栄養学科】