授業紹介「栄養教育論実習」
3年次に行われる「栄養教育論実習」は、これまでに学んだ栄養学の知識や技術をもとに効果的な集団栄養教育を立案し、最終的にロールプレイング(役割演技)を行う実習です。
ロールプレイングは、各班で教育者(管理栄養士や栄養教諭など)と学習者(保育園児や学生・患者など)の役割を決め、集団栄養教育の様子を15分間演じます。
班編成は、将来の就職先や自身の興味から妊娠期、乳児期、幼児期、学童期、思春期、青年期、壮年期および高齢期の8つのライフステージで分かれます。
集団栄養教育のテーマは、
①ライフステージ毎の栄養上の問題点から、大規模データで割合が高かったもの
②文献から①の問題点について効果的な栄養教育が実践されたもの
の2つから『根拠に基づいた栄養学(EBN: Evidence Based Nutrition)』が実践できるテーマを選びます。
テーマが決まったら、どのような対象者にどのような教育を行うのかといった目標設定をまとめた集団栄養教育計画書を作成し、この計画書の内容について、最初に発表を行います。発表後の意見や講評によって、さらにより良い計画にしていきます。
その後は、計画書にもとづいて15分間のロールプレイング内容を考え、リーフレットやポスター、ペープサート(紙人形劇)などの効果的な教材を作成していきます。
学生たちは、計画書にもとづいた学習指導案(台本を含む)を作成します。それに沿ってリハーサルを行い、よりよい台本に作り直して、話し方も磨いていきます。
【発表時に使われたパプリカやトマトのペープサート(紙人形劇)】
【ポスターでのクイズに学習者が回答している様子】
ついに集団栄養教育1回目の発表です。初めてながらも一生懸命に取り組む姿がそこにはありました。
1回目の発表での担当教員の講評や学生からの意見を参考にし、さらに台本の修正、追加の教材作成等もして、最後の発表にのぞみます。
【自作の食品カードを貼り付けた立体的なポスターを使っての集団栄養教育】
前回から改善した内容で、いきいきと学生たちが発表する様子がみえました。
臨地実習の課題でも集団栄養教育案作成が出されることが多いこと、管理栄養士は就職してからも病院や保健センターの集団指導を行うことから、それらの技術をこの実習で習得します。
【家政学部 管理栄養学科】