授業紹介「生化学実験①」
「生化学実験①」では、ヒトの体の中で働く様々な物質について、それぞれの化学的な性質や特徴を調べる実験を行っています。
この授業を通して、ヒトの健康に重要な栄養素や酵素などの働きを体験的に学ぶことができます。
今回は、体や脳の活動に必要なエネルギー源となる炭水化物の一種である「糖質」を検出するための実験を行いました。
このように成分の有無を調べる実験のことを「定性実験」といい、糖質の種類によって色々な実験方法があります。
まずは、糖質の一種である「還元性を持つ糖質(還元糖)」を調べるためのフェーリング反応です。
綺麗な青い色をしている試薬を用いて実験を行います。
まずは、反応液の準備です。
写真1)フェーリング反応の準備中
試薬を混ぜ終わったら、沸騰するお湯の中で加熱していきます。
火傷に気を付けて!
写真2)フェーリング反応 加熱中
しばらく加熱した後で、試験管を下から覗くと...。
溶液中に還元糖が含まれていれば、青とは違った色をした銅の沈殿物を観察することができます。
とっても綺麗ですよ!
次は、糖質全般を検出することのできるモーリッシュ反応です。
危険な濃硫酸を使用するので慎重に行います。
みんな真剣です。
写真3)モーリッシュ反応の準備中
試薬を混ぜ終わると、試料と濃硫酸の間に綺麗な紫色が見えてきました。
この紫色は溶液中に糖質が含まれている証拠です。
つまり、全ての試験管の中の溶液に糖質が含まれているようです。
実験は成功です!
写真4)モーリッシュ反応の結果
他にも、ケトースと呼ばれる糖質を検出するセリワノフ反応では綺麗なピンク色が観察でき、還元糖を検出する銀鏡反応では銀色に輝く銀鏡が観察できます。
写真5)セリワノフ反応の結果
写真6)銀鏡反応の結果
「生化学実験①」の授業では、今回の糖質の他にも、タンパク質や脂質、酵素を使った実験を行います。
栄養や健康に関する知識を、楽しい実験を通して学んでいくことができます。
興味のある人は、鎌倉女子大学で是非一緒に実験をしてみませんか?
【家政学部 管理栄養学科】