2024年02月15日 (木)

授業紹介「子どもと環境」~壁面装飾をつくってみよう~  

児童学科「子どもと環境」の授業では、保育室の環境を再現した保育演習室を見学したり、学内の東山庭園を散策して豊かな自然に触れるなどして、子どもの視点、保育者の視点の両方に立って、子どもの身の回りにある様々な環境について体験的に気づき、考えています。

保育室には、子どもや動物をモチーフとしたかわいらしい装飾が施されていることがありますが、これを「壁面装飾」と呼びます。この壁面装飾についても、子どもの身の回りにある環境の一つとして「子どもと環境」の授業で学びます。

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学生は、まず壁面装飾を作る体験をした上で、そのメリットやデメリット、装飾を施すことの意義について考えました。壁面装飾は、見本を参考にしながら、型紙をもとに色画用紙にパーツを描き、パーツを切り出して作っていきます。中には初めて壁面装飾を作る学生もいて、試行錯誤する様子も見られましたが、周りの同級生の作品を見ながら、見本と色を変えたり、表情を変えたりして、オリジナリティ溢れるキャラクターを作製した人もいました。

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実際に壁面装飾を作ってみることで、意外に時間や労力がかかることに気づき、最近では、園としての保育方針や、保育者の考えから、壁面装飾を施さない判断をしている園があることを紹介すると、「保育者が全て壁面装飾を作ると、統一感があってきれいに見えるけれど、時間がかかって負担になっているのではないか」や「壁面装飾の一部を子どもの作品で置き換えることで、子どもたちも保育室の環境づくりに参加でき、他の友達に作品を見て褒めてもらえることで、自己肯定感も高まっていいのではないか」など活発な意見交換が見られました。

保育環境について、皆さんの中にもそれぞれ保育室のイメージがあるのではないかと思いますが、当たり前にそこにあるから受け入れるのではなく、一つひとつ自分の目で見て、その意義を考えることで、将来保育者として保育環境を整える立場になったときに、意味のある環境づくりができることにつながるのではないでしょうか。



【児童学部 児童学科】