授業紹介(給食経営管理論実習)
管理栄養学科2年生秋セメスターで行われる「給食経営管理論実習」では、病院給食や事業所給食を想定して厨房実習をしています。徐々に食数を増やして、最終的に100食分を調理しました。
厨房実習を通して、献立の栄養面のみならず、給食の品質管理、大量調理機器の稼働と安全面・衛生面、給食の運営計画から評価までを総合的に判断し、マネジメントする能力を身に付けます。
実習室は、衛生的に食材を扱うため、検収室、下処理室、調理室、盛りつけ室、洗浄室などに分かれています。
次にそれぞれの部屋で行う作業の様子を紹介します。
<検収室>
納品された食材の量、品温や傷の有無、賞味期限などを確認します。
[検収している様子]
[ピーラーという機器でじゃがいもの皮むきをしているところ]
<下処理室>
主に野菜の洗浄やカットをします。魚や肉の下処理も行います。
[野菜をカットしている様子]
[魚の下処理(魚を洗っている)様子]
[洗米しているところ]
<調理室>
加熱調理などをします。
回転釜でポテトサラダのじゃがいもを茹でています。
[大きな回転釜を使った調理1]
回転釜で切り干し大根を調理しています。
[大きな回転釜を使った調理2]
衛生には細心の注意を払います。
加熱食品、特に肉の中心温度を計測して食中毒を予防します。
[温度計で中心温度を測定している様子]
ATPふき取り検査で調理機器の汚れをチェックします。
ATP(アデノシン三リン酸)は高校の生物基礎で学習すると思います。
この検査ではATPを汚れの指標とし、どれだけ細菌に汚染されているかを知ることができます。
[パススルー冷蔵庫の取っ手]
パススルー冷蔵庫とは、両面に扉があり、両側から食材の出し入れができる構造の冷蔵庫です。頻繁に開け閉めするので、特に取っ手は汚れがつきやすいです。
[検査機器(ルミテスター)で汚れをチェック]
配膳は、病院給食と事業所給食では全く異なります。
<病院給食スタイル>
病院では、温冷配膳車で温かい料理は65℃以上・冷たい料理は10℃以下で保管しながら各病棟に食事を提供します。そこで本学の実習では、温冷配膳車で実習食堂に運搬して、患者役の学生に配食しています。
[温冷配膳車]
[いよいよ、患者役の学生のもとへ・・・]
<事業所給食スタイル>
出来上がった料理をカウンターで受け取ります。
[カウンターで食事を受け取っている様子]
[できあがり!この日はクリスマスメニューです]
[学長先生も喫食されました]
3年生では、実際に事業所や病院で臨地実習を行います。臨地実習のみならず社会に出ても活かせる栄養士としての基礎的な知識や技術をこの実習を通して身につけてもらいたいと考えています。
【家政学部 管理栄養学科】