2023年11月13日 (月)

授業紹介(公衆栄養学実習)

3年生秋セメスターに開講される「公衆栄養学実習」では、鎌倉市の地域住民を対象にした公衆栄養活動を企画します。"公衆栄養学"とは、国の法律や政策、社会や地域の課題から人々(個人や集団)の疾病予防や健康増進を考える学問です。地域の方々の健康づくりを推進するために、まずは地域診断を実施し、地域住民の課題やニーズを抽出すること(アセスメント)がとても大切になります。

今回の実習では、地域住民の食生活の課題を把握するために、KJ法(小集団で思考をまとめる方法)を用います。各班で設定した鎌倉市民の対象集団(小学生~高齢者等)の食生活をテーマに、思い付くアイディアを出し合います。アイディアは1つにつき1枚のカードに書いていきます。テーマの例として小学生の場合「朝ごはんを食べない」「ジュースを好んで飲む」「夜遅くまで起きている」などがあります。出されたすべてのアイディアを類似するもの同士でグループ化し、各グループにふさわしいタイトルをつけていきます。その後、グループ間の関係性を考え、グループ間に関係性を示す矢印などを記入していきます。そして、グループの重要度を考え、グループに順位を付けていきます。そのグループの重要度と関係性から対象者の課題やニーズを明確化し、今後の公衆栄養活動に必要な方針を検討します。

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[ブレーンストーミング(自由な発想でアイディアを出し合う手法)中...鎌倉市民の食生活上の課題も見えてきましたね]

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[カードのグループ化...たくさんのアイディアがあるとグループ化が大変!ディスカッションをしながら作業を進めていきます]

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[グループの構造化...各グループの関係性を考え相互関係を示す記号(⇒、⇔、=等)を記入していきます]

4年生の春には、保健所・保健センターの臨地実習に臨むことになります。そこで活かせる基礎的な知識や技術をこの実習を通して身に付けてもらいたいと考えています。



【家政学部 管理栄養学科】