2023年10月06日 (金)

授業紹介(生理学実習)

生理学実習は、2年次の秋セメスターに行われます。この実習では、自らの血糖値、骨密度、血圧などを測定し、測定した数値から身体の状態を評価します。いろいろな実習テーマを通して、解剖生理学の講義で学んだ基礎医学の知識を使って、正常な身体のしくみや、身体のはたらきの調節のしくみを理解しながら学びます。

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[実験手順を説明してから実験開始]

今回は、自分の血液を使って健康状態を調べました。血液は私たちの全身を巡り、栄養素、酸素、水、二酸化炭素や老廃物を運ぶはたらきがあります。特に赤血球中のヘモグロビンは酸素を体中に運ぶはたらきがあり、貧血の指標にもなります。また、血液中の水分量も大切で、少ないと脱水状態になります。この水分量はヘマトクリット値(血液中の赤血球の割合)に反映されます。そこで、ヘモグロビン量やヘマトクリット値を測定して、貧血になっていないか、脱水状態になっていないかを調べました。
血液を調べることで、身体の健康状態を知ることができるという訳です。

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[ヘモグロビン量の測定中 貧血になっていないかな?]

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[早見盤を使ってヘマトクリット値の測定]

続いて自分の指先から少し血液を採取し、血液標本を作製しました。初めて見る自分の白血球や赤血球を顕微鏡でじっくりと観察し、教科書でみた血液細胞と自分の細胞を真剣に見比べました。

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[自分の血液を化学染色しています]

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[顕微鏡で自分の血球をじっくり観察してます]

管理栄養士は、人々の健康を食の面からサポートします。そのためには健康な身体の中で何が起きているか、どのように調節しているかを知ることがとても大切なことです。今回の実習では身体の一部である血液細胞について学びました。



【家政学部 管理栄養学科】