2024年05月22日 (水)
授業紹介「食品学実験」~食品の成分や特性を実験で学び、味わって理解する~
私たちは多様な食品を、いろいろな方法で加工して食物として利用しています。「食品学実験」では、食品成分の特性や加工時に生じる化学反応について実験的に学びます。
例えば、新米と古米は、外見は変わらず見分けがつきませんが、専用の検査薬を使うと簡単に判別することができます。パンを焼いた時にできる美味しそうな焼き目は、アミノカルボニル反応という糖とアミノ酸との化学変化を経て出来ます。この反応について、いくつかのアミノ酸や糖の種類を変えながら試験管内で再現して学びます。食品特有の成分や調理・加工時における化学変化を実験的に理解することに加え、美味しい加工食品を作る技術の習得も重要な目的です。
4月からパン、中華麺、団子、プリンなどを作ってきました。今後は、乳製品や肉加工食品などを作ります。学生には食材の特徴と食品加工の原理を結び付け、管理栄養士として必要な食品の知識と技術を習得できることを期待しています。
[米の品質検査に関する実験]
新米と古米の判別、精米の程度などを調べています。
[パンの製造]
塩・水・小麦粉だけのパンと、砂糖・バター・卵を生地に加えたパンを試作し、発酵、焼成や味わいを比較します。
[アミノカルボニル反応]
アミノ酸と糖の混合液を加熱し、褐色物質や香気成分の生成を確認します。
[カラメル化反応]
砂糖を加熱してカラメルを作り、アミノカルボニル反応との違いを確認します。さらに砂糖の量を変えたプリンを作成し、味わいや硬さの違いを確認します。
【家政学部 管理栄養学科】