地域の子育て・孫育て支援

学術研究所子ども・子育て研究施設が以前より実施してきた「かまくらプロジェクト」を元にして、神奈川県「大学発・政策提案制度」に提案し、その事業が採択されました。「少子高齢社会のかながわ多世代子育て・孫育てコミュニティ構築」との協同事業で、本事業は大きく「祖父母プログラム」と「潜在保育者プログラム」とに分かれております。

「祖父母プログラム」の第1回目の講座が2021年9月25日にZoomにて開催されました。「高齢期の発達」というテーマで児童学部佐藤淑子教授がレクチャーを行いました。第2回目は10月16日に児童学部飯村敦子教授が「発達を支える遊びの環境を考える」と題して講演しました。第3回は10月23日にNPO法人孫育て・ニッポン理事長の棒田明子先生をお招きし、佐藤教授をコーディネーターとして「たまご(他孫)育てを考える」と題したレクチャーを開催しました。各回の後半では、参加者が複数のグループに分かれて自由に意見交換をする時間を設けました。ウェブ上ではありましたが、様々な感想や意見を聞くことができました。第4回は11月27日に、佐藤教授が「子ども世代を応援する意義~イギリスやオランダの現状と比較~」と題してレクチャーを行い、その後、鎌倉市社会福祉協議会地域福祉担当の平井潤子氏に「保育ボランティア」について紹介と説明を頂きました。講座参加者にとって、「たまご育て」の具体的なイメージにつながる機会となりました。第5回目の「祖父母プログラム」最終回は2022年2月19日に、上智大学名誉教授であるミュリエル・ジョリヴェ先生をお招きして開催されました。「『子供不足に悩む国、ニッポン』25年後―子育てが楽しいなら産む―」と題したジョリヴェ先生のご講演後、ジョリヴェ先生と本学の佐藤教授、飯村教授、廣田学術研究所長を参加者として、パネルディスカッションが行われました。少子高齢社会の子育て・孫育てについて、様々な意見交換が行われ、祖父母プログラムを締めくくる、有意義な講座となりました。

「潜在保育者プログラム」として、オンデマンド配信による講座とZoomのライブ配信によるサークル・カフェが2022年2月21日~26日に行われました。21日から24日には「保育実践のマインド&スキルズ編」として7講座が配信されました。第1回「絵本と実践」(短期大学部関川満美講師・幸喜健准教授)、第2回「音楽あそびと実践」(児童学部渡辺宏章教授・青山真以子講師)、第3回「運動あそびと実践」(短期大学部西島大祐准教授)、第4回「乳幼児と健康」(短期大学部白子純子准教授)、第5回「保育者のマインド」(短期大学部金子智昭講師)、第6回「障害児の保育」(短期大学部中村真一准教授)、第7回「保護者とのかかわり」(短期大学部上田陽子講師)。また、「保育現場で学ぶ編」として2講座が2月25日に配信されました。第1回「幼稚園の保育環境:幼稚園教諭の一日」(幼稚部森本壽子部長・短期大学部上田講師)、第2回「保育所の保育環境:保育士の一日」(こばとナーサリー飯野幸江園長・短期大学部幸喜准教授)。そして、2月26日にZoomのライブ配信による「経験豊富な保育者とのサークル・カフェ」が行われました。プロジェクトリーダーである短期大学部小泉裕子教授の企画趣旨説明の後、五つのセッションから一つを選択して受講し、保育者からのメッセージを聴講後、短期大学部の教員がコーディネーターとなり、保育者と参加者を交えたトークセッションが行われました。双葉保育園横地みどり園長、十間坂保育園坂巻清園長、伊勢原ひかり幼稚園佐伯妙有園長、宮前おひさまこども園亀ヶ谷元譲副園長、ひだまりの保育園山崎和子園長が各セッションをご担当頂きました。講座の最後に小泉教授がプログラム全体のまとめをしてプログラムが終了しました。

 本協同事業はここで示した2つのプログラムの実施に加え、調査会社を介して全国的な規模で子育て・孫育て支援に関するアンケート調査を行いました。調査結果とプログラム実施で得られた成果をホームページにまとめましたので、ご参照ください。

各プログラムの詳細をご覧いただくことができます。

祖父母プログラム

潜在保育者プログラム

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