子ども・子育て研究施設「かまくらプロジェクト」

鎌倉女子大学における長年に渡る児童・幼児教育に関する総合的な研究と、子ども・子育て支援に関する多くの知見と技術をもとに、2016(平成28)年秋に、学術研究所に「子ども・子育て研究施設」が開設されました。そして、育児期家族の育児に関するアイデンティティの形成に注目し、家族のウェル・ビーイングを中心に据えた発達支援事業「かまくらプロジェクト」を立ち上げました。

事業概要

育児期家族の母親・父親・祖父母の育児に関するアイデンティティの形成に注目し、家族のウェル・ビーイングを中心に据えた発達支援プログラムを研究・発信します。また父母のワーク・ライフ・バランスに基づく子育て力の向上及び地域の子ども・子育て支援機能の強化を目的とし、さらにこの活動のPDCAサイクルを通じて、新時代を担う女性として成長するためのライフ・デザインの構築をサポートし、女性の能力開発に貢献いたします。

事業目的

本学は「感謝と奉仕に生きる人づくり」に教育の理念を置き、75年に及ぶ教育・研究活動に勤しんできました。女子大学としての特色を生かし、女子の職能を発揮できる免許・資格の取得を支援するため、包括的かつ体系的な指導・支援システムを構築しています。特に保育者の養成については、長い伝統と多くの実績を有し、優れた人材を広く保育界等に送り出してきました。また、保育者養成校として培ってきた、子ども・子育て支援に関する知見と技術を生かし、鎌倉市及び近隣地域との連携を図っています。今後は、このような本学の特色を生かした取組みを、学内外に発信していくことが課題です。
そこで、育児期家族の母親・父親・祖父母の育児に関するアイデンティティの形成に注目し、家族のウェル・ビーイングを中心に据えた発達支援プログラムの構築を研究テーマとしました。また、子ども・子育てに関する「研究機能」と「地域の子ども・子育て支援機能」の融合を図る「かまくらプロジェクト」を構想するとともに、この「かまくらプロジェクト」を遂行するための研究拠点として「子ども・子育て研究施設」を置くこととなりました。これにより、教員や学科等による個別の取組みを、大学全体としての取組みに拡大し、大学の研究事業をより大きな社会貢献への実践へと展開いたします。

2017(平成29)年度の活動について

2017(平成29)年度は5つの発達支援プログラムを実施しました。①子どもの発達プログラム、②社会で活躍する女性のための母親アイデンティティの発達プログラム、③父親の育児参加を推進するための父親アイデンティティの発達プログラム、④親を支える祖父母アイデンティティの発達プログラム、そして、⑤育児期家族を支える潜在保育者の学び直しプログラムです。

①子どもの発達プログラムでは、子どもの発達の現状を踏まえ、創造力、表現力、関係性、意欲を高める遊びプログラムを提供しました。本プログラムとして、以前より鎌倉市とかまくら子育て支援グループ懇談会との共催で行われている「かまくらママ&パパ‘sカレッジ特別企画」が「親子で楽しむ♪あそびの大学」をテーマに10月21日(土)に開催されました。「みんなで楽しく歌って遊ぼう!」(渡辺宏章子ども心理学科准教授、以下括弧内担当運営委員)、「30分でできる!親子の体操教室」(西島大祐初等教育学科准教授)、「親子で運動あそび」(松田広則児童学科教授、高橋宗良児童学科准教授)、「身近なものでおもちゃづくり」(大野和男児童学科准教授、真宮美奈子児童学科准教授)、「ちびっこランド」(小泉裕子児童学科教授、寳川雅子初等教育学科准教授、片川智子児童学科准教授、関川満美初等教育学科講師)等が、表現スタジオ、アリーナ、多目的ホール等で教職員や大勢の学生ボランティアによって行われ、たくさんの家族が参加しました。一方、障害乳幼児とその保護者を対象に、ムーブメント(動的遊び)を通して、子どもの「からだ、あたま、こころ」の全面発達を支援するプログラムとして、飯村敦子児童学部教授による親子ムーブメント教室が開催されました(2017(平成29)年6月25日(日)・10月15日(日)・2018(平成30)2月11日(日))。

②社会で活躍する女性のための母親アイデンティティの発達プログラム(母親プログラム)では、乳幼児期の子どもを持つ母親を対象に、母親が社会で活躍する女性を目指し、育児に対する感情と向き合い、育児への興味や自信を高め、自らの母親アイデンティティに気づき、ワーク・ライフ・バランスを構築することを支援しました。第1回講座は6月8日(木)に児童学科佐藤淑子教授により「パパと一緒に子育て―オランダの秘訣―」と題して、第2回講座は6月15日(木)に児童学部小泉裕子教授により「親だからこそ理解できる子どものリアルな成長―スナップ写真が語るわが子の学びの物語―」と題して開催されました。ティータイムを挟みながら、なごやかな雰囲気の中、講師と参加者とが、様々な意見を交換することができました。

③父親の育児参加を推進するための父親アイデンティティの発達プログラム(父親プログラム)は、乳幼児期の子どもを待つ父親を対象に、父親と子どもの関係づくりに焦点をあて、発達心理学の観点から父親と子どもとの関わり方に関する講義と、幼児教育の専門家による父親と子どもの遊びを体験しました。佐藤淑子児童学科教授が「育ちあう父と子」と題したお話しを、佐治伸郎子ども心理学科講師が「子どもってすごい!:赤ちゃん研究のすすめ」と題して講義されました。その後、多目的ホールにて西島大祐初等教育学科准教授による「父と子の親子運動遊び実践講座」が行われました。

④親を支える祖父母アイデンティティの発達プログラム(祖父母プログラム)は、9月26日(火)に実施されました。児童学科佐藤淑子教授による「子育て世代を応援する祖父母の力」と題した講座の後、ティータイムを経て、児童学科飯村敦子教授による「楽しく遊んで健康づくり」と題した実技が行われました。子ども世帯に喜ばれる子育て支援のアドバイスに加え、お孫さんと楽しく遊びながら、お孫さんの発達を促し、自らの健康づくりにもつながる具体的な遊び方等が紹介されました。

⑤育児期家族を支える潜在保育者の学び直しプログラム(潜在保育者プログラム)が、保育士資格や教員免許状を持っていて、今後、子ども・子育て支援に携わる意思のある方々等を対象に、保育所等への現場復帰に向けた支援を行うための講座として開催されました。9月11日(月)から13日(水)の3日間に渡り、大船キャンパスと最終日には岩瀬キャンパス幼稚部にて開かれました。初日には児童学科小泉裕子教授による「保育の理論①子どもが活き活きと活動する保育環境」、児童学科大野和男准教と初等教育学科の関川満美講師による「保育と遊び①~実践!手遊び・わらべうた~」、初等教育学科の寳川雅子准教授による「赤ちゃんを知ろう!~赤ちゃんとの楽しみ方~」の講座が行われました。2日目には初等教育学科の佐藤康富教授による「保育の理論②子どものオモシロさを発見しよう~映像から読み解く子ども理解~」、児童学科大野和男准教授と児童学科真宮美奈子准教授による「保育と遊び②~身近な素材を使ったおもちゃ作り~」、児童学科片川智子准教授と初等教育学科臺有桂教授による「AEDを用いた心肺蘇生の体験~その時慌てないために、保育力アップ~」と題した講座が行われました。最終日は会場を岩瀬キャンパス幼稚部に移し、幼稚部森本壽子部長と児童学科小泉裕子教授による「鎌倉女子大学幼稚部での保育観察&ディスカッション」が行われました。保育理論と実践を身につけたい熱心な参加者を得て、有用なプログラムの提供ができました。

母親、父親、潜在保育者の各プログラムの開催にあたっては専任スタッフによる託児サービスも用意されました。
いずれのプログラムも参加者から高い評価を得て、今後の継続的な開催を求められました。

11月3日(金・祝)、大船キャンパスにおける第23回みどり祭初日に、子ども・子育て研究施設シンポジウム「大学発!地域とつながる『子ども・子育て かまくらプロジェクト』in 文化の日」が大講義室にて開催されました。本プロジェクトのリーダーである児童学科佐藤淑子教授と児童学科小泉裕子教授をパネリストとし、初等教育学科佐藤康富教授を指定討論者として、施設の研究代表である子ども心理学科・学術研究所 廣田昭久教授の司会進行のもと、開催されました。今年度開催された各プログラムの目的や内容、また当日の様子などが紹介され、学生や教職員、一般の方々、また、本プログラムに参加された方々が多数集まり、フロアからの質問もあり、今後のプロジェクトへの期待が実感されたシンポジウムとなりました。また、みどり祭では「かまくらプロジェクト」の展示も行われました。実習棟2階のラウンジにて、各プログラムの内容を示したパネルと、その時の様子を伝える写真の掲示、関連する資料の展示が行われました。

「かまくらプロジェクト」では、参加された方々のご意見や、外部機関等の評価を頂きながら、本学の子ども・子育てに関する知見と技術を生かし、鎌倉市及び近隣地域との連携を図って、今後もこの取組みを学内外に発信し、実施することで、地域や社会への貢献を実現したいと考えています。地域住民の皆さま、学内の教職員、そして鎌倉女子大学の在学生・卒業生の方々のご協力とご支援、ご指導、ご助言を賜りながら進めてまいりたいと思いますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

2018(平成30)年度開催のプログラム

2018(平成30)年度は以下の2つのプログラムを開催いたします。

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潜在保育者ラーニング・
チャレンジプログラム
(全3回)

  • 第1回 8月21日(火)10:00~12:10
    鎌倉女子大学 大船キャンパス(鎌倉市大船6丁目1番3号)
  • 第2回 8月22日(水)10:00~12:10
    鎌倉女子大学 大船キャンパス(鎌倉市大船6丁目1番3号)
  • 第3回 8月23日(木)10:00~12:00
    かさまの杜保育園(横浜市栄区笠間3丁目11番8号)
    鎌倉女子大学 岩瀬キャンパス 幼稚部(鎌倉市岩瀬1420番地)

*第3回は上記の2つの会場で実施します。いずれか1つの会場を選び、申込時にお知らせください。

申込期間:7月17日(火)~8月14日(火)

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親を支える子育て応援団「祖父母世代」の
プログラム
(全3回)

  • 第1回 9月19日(水)10:00~12:20
    鎌倉女子大学 大船キャンパス(鎌倉市大船6丁目1番3号)
  • 第2回 9月25日(火)10:00~12:20
    鎌倉女子大学 大船キャンパス(鎌倉市大船6丁目1番3号)
  • 第3回 10月9日(火)10:00~12:20
    鎌倉女子大学 大船キャンパス(鎌倉市大船6丁目1番3号)

*このプログラムでは託児サービスはご利用いただけません。

申込期間:8月1日(水)~9月7日(金)

各プログラムのお申し込み

保育スタッフによる託児サービス

託児サービスをご利用される場合は、プログラムと一緒にお申し込みください。

託児時間 潜在保育者ラーニング・チャレンジプログラム実施時間中
対象年齢 2歳〜6歳
定員 1日につき先着10名
利用料金 無料

*親を支える子育て応援団「祖父母世代」のプログラムでは託児サービスはご利用いただけません。

会場

大船キャンパス

〒247-8512 神奈川県鎌倉市大船6丁目1番3号

電車での来学について

大船駅下車、東口または笠間口から徒歩8分

*サブゲート側からお入りください。

お車での来学について

当日、大学へお車で来学いただくことも可能です。
お車で来学される場合は、プログラムと一緒にお申し込みください。

*サブゲート側からお入りください。

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岩瀬キャンパス

〒247-8511 神奈川県鎌倉市岩瀬1420

・JR東海道線、上野東京ライン、湘南新宿ライン、横須賀線、京浜東北線・根岸線、湘南モノレール「大船駅」からバスで約10分。「鎌倉女子大前」下車。
・JR京浜東北線・根岸線「本郷台駅」下車、徒歩15分。
・京浜急行線「上大岡駅」または「金沢八景駅」からバスで「鎌倉女子大前」下車。

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かさまの杜保育園

〒247-0006 横浜市栄区笠間3丁目11番8号

*かさまの杜保育園には駐車スペースがありません。お車でのご来園はご遠慮ください。

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