本講座は、祖父母世代が健康にいきいきと生活し、その力をより発揮するためのキャリア形成について、生涯発達という視点から考えます。
本講座の特徴は、祖父母世代の生き方や子育て(孫育て)支援について、国際比較の観点からの知見を得られること、ムーブメント教育法によるポジティブヘルスを目指した健康づくり、孫との具体的な遊びの方法を実際に体験しながら学べることです。
日時 | プログラム内容 | 講師 | |
---|---|---|---|
【第1回】 2021年 9月25日(土) |
10:30 ~ 12:00 |
高齢期の発達 | |
【50分】レクチャー | 児童学部 教授 佐藤 淑子 | ||
【40分】グループワーク:レクチャーを聞いた感想 ~話し合い/発表~ | |||
【第2回】 2021年 10月16日(土) |
10:30 ~ 12:00 |
発達を支える遊びの環境を考える | |
【50分】レクチャー | 児童学部 教授 飯村 敦子 | ||
【40分】グループワーク:子どもを取り巻く遊び環境の現状と課題 ~話し合い/発表~ | |||
【第3回】 2021年 10月23日(土) |
10:30 ~ 12:00 |
たまご(他孫)育てを考える | |
【50分】レクチャー | NPO法人 孫育て・ニッポン理事長 関東学院大学非常勤講師 棒田 明子 【コーディネーター】 児童学部 教授 佐藤 淑子 |
||
【40分】グループワーク:地域で活躍する高齢者の体験 ~話し合い/発表~ | |||
【第4回】 2021年 11月27日(土) |
10:30 ~ 12:00 |
子ども世代を応援する意義~イギリスやオランダの現状と比較~ | |
【50分】レクチャー | 児童学部 教授 佐藤 淑子 | ||
【40分】グループワーク:レクチャーを聞いた感想 ~話し合い/発表~ | |||
【第5回】 2022年 2月19日(土) |
10:30 ~ 12:00 |
【50分】「子ども不足に悩む国、ニッポン」 25年後−子育てが楽しいなら産む− |
上智大学 名誉教授 ミュリエル・ジョリヴェ |
【30分】パネルディスカッション 「少子高齢化社会の子育て・孫育てを考える」 |
上智大学 名誉教授 ミュリエル・ジョリヴェ 鎌倉女子大学 教授 学術研究所 所長 廣田 昭久 児童学部 教授 佐藤 淑子/児童学部 教授 飯村 敦子 |
2021年9月25日(土)
「高齢期の発達」講師 佐藤淑子
エリクソンの「世代性」について述べ、この「世代性」の一側面である「世話」(いろいろな世代の人々への関心と直接的な援助:丸島・有光,2007)について話しました。また、シニア世代の子育て支援に関する研究を紹介し、高齢者の幸福感は、ソーシャルサポートを受けるだけでなく、自分も周囲の人へサポートを提供することで高まることを伝えました。さらに、私たちが行った「シニア世代の子育て支援に関する調査」の結果を紹介しました。
アンケート結果の詳細はこちらからご覧いただくことができます。
2021年10月16日(土)
「発達を支える遊びの環境を考える」 講師 飯村敦子
子どもの発達は、環境との相互作用によって促されます。本講座では、子どもを取り巻く環境の変化による子どもの遊びや心身の発達への影響について話しました。そして、乳幼児の発達を支える動的な遊びの具体例をもとに、今後の遊び環境のあり方について受講された皆様と共に考えました。
2021年10月23日(土)
「たまご(他孫)育てを考える」 講師 棒田明子
本講座は、NPO法人孫育て・ニッポン理事長の棒田氏による講演とグループワークを行いました。
講演では、イマドキの子育て(コロナ禍による変化)の現状と課題、「たまご(他孫)育て」のすすめ、人や地域にもたらすメリットなど、実例を交えて興味深いお話をいただきました。グループワークでは、明日から実際にできそうな子育て世代へのサポートは何か、受講者一人ひとりが考えました。
2021年11月27日(土)
「子ども世代を応援する意義」
~イギリスやオランダの現状と比較~ 講師 佐藤淑子
日本・オランダ・イギリスはいずれも孫育てへの関心が高まっている社会です。育児期世代は時間がなく、経済的負担も大きいと認識されていて、祖父母世代が育児期世代をサポートする状況にあります。また、祖父母世代が、孫世代と交流するには、子ども世代との関係性が良好であることが大切と認識されています。日本は、男性の長時間労働が改善されないと、父親の家事・育児参加が低いままで、祖父母の負担が大きくなるリスクが、他の二国と比べて高い可能性を述べました。
2022年2月19日(土)
「子供不足に悩む国、ニッポン」25年後
-子育てが楽しいなら産む- 講師 ミュリエル・ジョリヴェ
プログラムの最後となる本講座は、上智大学名誉教授 ミュリエル・ジョリヴェ氏を特別講師にお招きしました。ジョリヴェ氏は、25年前の社会状況から「子供不足に悩む国、ニッポン(大和書房、1997年)」を刊行されています。
本講演では、多くの文献をもとに子育ての原点となる考え方、フランスと日本の現状比較、ご自身の体験を交えて、我が国の子育てにおける課題や今後の展望などについて考察されました。さらに、「少子高齢社会の子育て・孫育てを考える」をテーマにパネルディスカッションを行いました。