2020年09月01日 (火)

秋セメスターの授業開始に向けて -大船キャンパスの全ての学生の皆さんへ-

令和2年9月1日
学長 福井 一光

 7月15日にホームページでお知らせしたように、10月2日から始まる秋セメスターの授業を遠隔授業の形式だけでなく、教室内での授業を大切にしたいところから、一定程度対面授業の形式を取り入れる予定です。このような遠隔授業と対面授業と組み合わせる形式を採用するに至った理由は、それぞれ尊重されなければならない2つの相反する事情を掬い取り、両立させることが、このコロナ禍の状況下にあってなお、大学教育が担うべき課題に応えることになると判断したためです。
 1つは、社会生活が復活してきているとはいえ、しばらくの間は元の日常には戻らないことを覚悟しなければならないということであります。即ち、所謂「新しい生活様式」を形成し、学生の皆さんを始め教職員の方々から感染者を出さないよう、出来る限り配慮しながら諸般計画するというところにあります。そのため、8月3日から9月18日までの補講期間に目下実施している対面授業の経験を参考に加えながら、校舎入口にサーマルカメラや洗浄液を常設し、教室内の座席を1mから2mの間隔に限定し、入構者の動線や安全のチェック体制も万端整えておりますが、しかし変わりなく見通しが難しいのは、秋セメスター中の、特に寒くなる12月以降、1月辺りの感染状況がどういう推移を辿っているのか、専門家にもよく判らないということです。そこで、対面授業を組み合わせるとしても、秋セメスターの進行中に、もし感染状況が厳しくなり、仮に登校が難しくなっても、それによって生じる混乱と落差を極力抑えつつ、スムーズに遠隔授業に移行することが出来る在り方を維持しながら、秋セメスターを乗り切っていかなければならないということであります。そのためには、各科目担当者も、春セメスターの経験を踏まえながら、遠隔授業の質を向上させるべくいっそうの工夫と準備をしているところです。
 もう1つは、家に籠っているのが一番安全と考える方もいるでしょうし、確かにこのまま遠隔授業で秋学期を全て乗り切るという判断もあるのかも知れません。しかし、もしそうすると、多くの授業の受講者、また実験・演習・実技系を受講しない学生は、全く1年間大学に来ないまま過ごすことになる。殊に4年生は、最終学年は全く大学に来ないまま卒業することになるし、新入生は、丸1年キャンパスというものを知らないまま、直接クラスメイトとも触れ合わないまま過ごすことになり、短期大学部の学生は、学生生活の半分を大学に来ないまま終えることになる。全部の授業が対面型にならない、限定的なものであるとしても、私達は、一定程度対面授業を組み込まなければならないと考えました。また、対面授業は、実験・演習・実技系科目において必要というだけでなく、設置基準上からしても大学教育の基本的条件であり、遠隔授業の学習効果をいっそう高めるためにも、児童学研究科も家政保健学科も管理栄養学科も児童学科も子ども心理学科も教育学科も初等教育学科も専攻科も、大学に通って講義を聴くことが出来る機会が設けられている、また先生方や友人達と交流出来る機会が設けられている必要があります。その意味において、対面授業は、決して便宜的なものとして疎かに扱われてはなりません。
 そこで、遠隔授業と対面授業の、出来るだけ混乱を来さない妥当な組み合わせの仕方をいろいろさまざまな角度から、繰り返し繰り返し検討した結果を、秋セメスターの授業開催の工程表として、ポータルサイトにお示しします。学生の皆さんは、それを参照しながら履修登録を行ってください。
 秋セメスターの授業は、主として3つの形式を基本とし、1つは15回を対面授業の形式で行うタイプです。1つは15回を遠隔授業の形式で行うタイプです。1つは、対面授業と遠隔授業を織り交ぜて行うタイプです。
 また、遠隔授業については全てオンデマンドで受講が出来るようにしますので、仮に体調不良で当日その時間は欠席したとしても、何時でも視聴することが可能ですし、前の時間が対面授業で、次の時間が遠隔授業という場合、キャンパス内にいてオンタイムで遠隔授業を受講したい方には、これを視聴出来る教室も用意いたします。
 なお、基礎疾患等があり、新型コロナウイルスに影響を受けると考えている学生の方は、診断名と具体的な配慮内容が記載された医師の診断書を提出する等、既に保健センターから発出されている指示に従って行動してください。
 ただ、今後、政府の緊急事態宣言が再び発出されたり、感染者のオーバーシュートが首都圏を中心に発生したと判断した場合は、秋セメスターもまた春セメスターと同じような形式を取らざるを得ないということになるのかも知れません。仮に然るべき時が来れば、その時にはあらためて判断しなければなりませんが、それも大船キャンパスに集う全員の安全を第一に考えることによるものですので、引き続きご理解とご協力をお願いいたします。
 学生の皆さんにおかれては、自らの感染のリスクを極力回避するよう細心の注意を払われると共に、自らが感染拡散の媒体になることのないよう学内外での慎重な行動に心がけるよう何卒お願い申し上げます。
 新型コロナウイルスとの闘いは、各人・各界それぞれに、長い闘いになりますが、冬の明けない春はなく、医療関係者の方々の安全なワクチン開発に期待しつつ、私達は私達で教職員・学生一致協力しながら、私達の本分である本来の修学を共に実現してまいりましょう。