
家族は多くのストレスを受けながら発達していく集団なので、どんな家族にも危機はあります。その危機を乗り越える力・回復力(リジリアンス)をもつ家族は健康な家族といえますが、病理的な家族関係に陥っているため、危機を乗り越えられない家族もあります。家族を「外に開かれたシステム」として捉え、「家族関係」や「家族病理の発生メカニズムとその援助方法(心理療法・家族療法・福祉的支援など)」について研究します。また、家族内で生じる暴力(児童虐待、DV)を「男性性」というジェンダーに基づいて考察します。3年次では講義や討論の後、興味あるテーマに関してグループ研究を行ってその成果を発表します。4年次には自分の研究テーマを見つけて深く考察し、その成果を全員で討論しながら、各自の卒業論文作成につなげていきます。
ムーブメント教育・療法は「身体はどのような人にとっても重要な所有物であり、しかも感情や動きを最も直接的に表現できるものである」という考えを背景に「動くことを学ぶ、動きを通して学ぶ」の二つを柱とした発達教育です。本ゼミナールは、子どもの発達支援に焦点をあて、その家族を含めた支援の重要性や具体的方法、子育て支援などへの活用について研究を進めています。3年次では、子どもの発達についての基礎的理論や子どもを取り巻く環境の重要性を学びつつ、自ら関心のあるテーマについて調査を行います。4年次では、さらにテーマを絞り込んで研究の目的を明確にし、さまざまな手法を用いて研究を進め卒業論文としてまとめます。実践教室への参加やプロジェクトの企画・実施など、演習形式で進められるゼミナールを通して、実践力を身につけることができます。
本ゼミナールでは、学校において教師が行うカウンセリングである「学校カウンセリング」の理論と実践を教育現場に生かし、子どものこころの健康をどのように支えていくことができるかを研究しています。具体的には、教育現場におけるさまざまな問題や課題を探り、学級担任や養護教諭としての対応や、家庭・専門機関と連携などについて検討します。文献講読だけではなく、場合によっては、子どもと関わる体験を通して実践的に研究することもあります。子どもへの援助には、「こうすればよい」という対応マニュアルはありません。そのため、多角的にものごとを捉える視点が重要となります。そこで、ディスカッションを行い、他者の意見を受容しながら、自分にどのような援助が可能でまた限界は何か、ゆっくりと考えていってほしいと思っています。
子どもは日々成長し発達しており、変化があります。正常発達から逸脱した子どもたちも同様です。そしてその発達段階に応じた病気があり、個々に適した対応が必要になってきます。私は、小児神経疾患の多い大学病院の病棟や外来で、多くの親子が病気と格闘している姿を見てきました。その親子を支えている多くの部分は医療・福祉ですが、保育園、幼稚園、学校の先生方の援助は必須です。医師、看護師、臨床心理士、介護者などはもちろんのこと、養育をするために親子に直接携わる人たちには、正しい知識と責任が求められます。この授業では、正常な子どもの発達を理解しながら、病気の子供たちと向きあうための知識を身につけることを目標にしています。興味をもって自分のこととして真剣に考えながら取り組んでほしいと思います。質問大歓迎です。
科学の基礎は測定です。あることが本当かどうかは、誰がそれを測ってみても、いつでも同じ結果が得られるということ、それが本当のこと、真実であるということです。科学はその再現可能の原則を基本として、さまざまな真実を見出してきました。しかし、実際の真実は常に明らかで、一定であるとは限りません。一見するとわからず、またその姿は常に変動して、真実はその変化の中に埋もれているかもしれません。統計という方法は、そのような現象を数多く集めて、まとめ、真の姿を明らかにする魔法のツールです。授業では、実際のデータを用いてさまざまな統計解析を試み、真の効果や違いというものを明らかにする方法について学びます。真実を見極める統計的なものの見方、考え方を身につけてほしいと思っています。
心理療法は、クライエント(患者)の抱えている問題に対して、セラピスト(治療者)が専門的な援助を行うものです。授業ではクライエント個人のみならず周囲の環境(家族など)も含めた援助ができるよう心理療法のさまざまな理論を取り上げて解説します。また人の話を聴くこと・わかることとはどういうことか、自分にはどのような援助が可能で限界は何か、援助により人がどのように変化していくかなど実践的な事柄について理解を深めるために、体験学習を取り入れます。臨床活動では自分を理解し受け入れた分だけ、人の痛みを理解し受け止めることが可能となるため、知識の吸収と同時に体験を通して学生自らが感じ味わうことで感性を養い、クライエントを理解する目を養う、その上で他者との関係性の理解に生かしていくことなどを身につけてほしいと思います。



















